11月中旬,通信業界で働く人の勉強会に招かれ,経団連会館へ出かけた。30人ほどの勉強会で,通信機器メーカーや通信建設会社の課長クラスの人が多い。1時間半の講演と30分のディスカッションを依頼されていた。事務局からもらったテーマは「NGN時代のユニファイド・コミュニケーション」というものだった。 仮題だったので,テーマは変更した。「企業ネットワークの第3の目的-NGN時代になろうがなるまいが,ユニファイド・コミュニケーションは不要」だ。テーマを書いた最初のスライドを写すと一同唖然,という表情をした。 このコラムを読んでいる人なら驚きはしないだろうに,気の毒なことだ(「メールが電話より3倍エライ理由」の回を参照)。「ユニファイド・コミュニケーション(以下UC)」という言葉が登場したのは2003年だ。メール,電話,テレビ会議などを統合し,コミュニケーションの効率化や効果的なコラボレーションを可能