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ブックマーク / tmaita77.blogspot.com (8)

  • 仕事をする自信がない

    人口は,就業という観点からすると,有業者と無業者に大別されます。後者の無業者は,就業意欲の有無において,就業希望者と就業非希望者に分かたれます。 ここまでの内訳は,新聞や白書等でしばしば報じられるのですが,私は,就業非希望者の理由構成に関心を持ちます。まあ,通学や育児・家事が大半でしょうが,総務省『就業構造基調査』をみると,他にも細かい理由カテゴリーが設けられているようです。 http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm 最新の2012年調査によると,同年10月時点の20~40代人口は4,812万人。この働き盛りの年齢層の内訳を解剖すると,下表のようになります。就業非希望者については,就業を希望しない理由ごとの数を示しています。 当然ですが,この年齢層では働いている者がほとんどで,全体の8割を占めています。残りの2割が無業者ですが,無

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    hejihogu
    hejihogu 2015/04/28
  • パソコンを持たない若者

    私は大学で調査統計の授業(3年生対象)を持っていますが,エクセルで簡単な棒グラフを作れない学生さんが結構いることに驚いています。 話を聞くと,「エクセルなんて,1年時のコンピュータ活用の授業以来,全然開いていない。きれいさっぱり忘れた」とのこと。それどころか,パソコンに触れることもあまりないのだそうです。じゃあ,彼らの生命線ともいえるネットはどうしているのかというと,言わずもがなスマホなどの小型機器です。仲間との通信,買い物,情報収集などはこれで十分。 私などはその逆で,ケータイもスマホも持ちませんが,卓上のパソコンは必需品です。ネットはスマホでもできますが,私は目が悪いので,小さい画面はきつい。それに生業であるデータ分析や原稿執筆は,パソコンでないとどうにもなりません。 私は,若者のデジタル事情について興味を持ち,データで実態を明らかにしてみました。国際比較によって,わが国の状況を相対化

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    hejihogu 2015/02/26
  • 結婚の希望と現実

    結婚相手を探しておられる女性のみなさん,現代ニッポンの未婚男性の年収は下図のごとし。昨日,ツイッターで発信した図では無業者を加えませんでしたが,ここではそれを加味した図にしています。資料は,2012年の総務省『就業構造基調査』です。 http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm パッと見で「こんなに低いの?」という印象を持たれたことでしょう。電車のつり広告で「20代女性が結婚相手に求める年収は600万」というフレーズをみたことがありますが,600万以上の者は,20代の未婚男性では0.7%しかおらず,30代でもわずか5.7%です。 現実に多いのは低収入層であり,私の年齢層の30代後半でも,半分が300万未満で,3分の1が200万未満のワープアです。 30代に焦点を当てて,未婚女性が結婚相手に最低限求める年収と,未婚男性の年収(上図)を照

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    hejihogu 2014/04/18
  • 若者にかかる圧力

    今朝方,20代の若者が上の世代から被る圧力の表現図をツイッターで発信したところ,みてくださる方が多いようです。戦後60年間の変化があまりにドラスティックだからでしょうか。 https://twitter.com/tmaita77/status/394250132876574720 ブログにも転載しようと思いますが,そのままコピペというのは芸がないので,近未来まで射程を延ばした図に作り直してみました。1950(昭和25)年,2010(平成22)年現在,および2060(平成72)年の断面をご覧ください。前2者の図は総務省『国勢調査』,2060年の図は国立社会保障・人口問題研究所の「将来推計人口」をもとにしています。 http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Mainmenu.asp ご覧いただいているのは,それぞれの時点における,わが国の年齢人口ピラミッド(

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    hejihogu 2013/10/29
  • 属性別の新卒ニート出現率

    2013年度の文科省『学校基調査』の速報結果が公表されました。各紙が結果のハイライトを報じていますが,大卒者の進路に関するトピックが多いようです。 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm 近年,『学校基調査』の進路統計のカテゴリーは詳細になってきています。原資料にあたって,この春の大卒者の進路内訳表をつくると,以下のようになります。 大卒者の数はおよそ56万人。そのうち正規就職者が35万人であり,63.2%を占めています。しかるに,ここでみたいのは,そういう「おめでたい」部分ではありません。目を下のほうに移すと,進学でも就職でもない「左記以外」のうち,進学浪人でも就職浪人でもない「その他」というカテゴリーの者が3万人ほどいます。 卒業時の進路が,進学でも就職でもない。かといって,そのための準備もしてい

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    hejihogu 2013/08/11
  • 大学教員の職務時間の変化

    前期の授業が始まりました。非常勤先の大学で,知っている専任の先生に会うと,みなさん疲れた顔をしておられます。「(忙しくて)もうシャレになんねえよ・・・」。エレベータに同乗したある先生は,こんなことをつぶやいておられました。 私は非常勤講師ですが,専任の先生方は確かに大変そうだな,という印象を持ちます。そうした印象を検証できるデータをみつけましたので,今回はそれをご報告します。 用いるのは,文科省『大学等におけるフルタイム換算データに関する調査』の結果です。大学,短大,および大学附置研究所等の教員の年間職務時間が明らかにされています。調査対象の多くは4年制大学教員ですので,以下では単に大学教員ということにします。 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa06/fulltime/1284874.htm 最新の2008年度調査によると,集計対象となった

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    hejihogu 2013/04/17
  • 専攻別にみた博士課程修了生の惨状(補正)

    8月30日の記事では,大学院博士課程修了生の無業者率,死亡・進路不明率を細かい専攻ごとに出したのですが,この記事をみてくださる方が多いようです。 いただいたコメントやツイッター上でのつぶやきを拝見したところ,上記記事の分析には,いくつかの不備があることに気づきました。また,不適切な解釈もあります。今回は,その補正をしようと思います。 文科省の『学校基調査』では,博士課程修了生(単位取得退学者含む)の進路状況が調査されています。そこにて設けられている進路カテゴリーは,以下のようです。8月30日の記事でも紹介しましたが,重複を厭わず再掲いたします。 ①:進学 ②:正規就職 ③:非正規就職 ④:臨床研修医 ⑤:専修学校・外国の学校等入学 ⑥:一時的な仕事 ⑦:左記以外の者 ⑧:死亡・進路不明 先の記事では,無業者率(⑥~⑧の者の比率)と進路・死亡不明率(⑧の者の比率)を計算したのですが,後者が

    専攻別にみた博士課程修了生の惨状(補正)
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    hejihogu 2013/03/19
  • 働かなくてもいい社会

    phaさんの『ニートの歩き方』技術評論社(2012年)が話題になっていますが,読まれたという方も多いと思います。著者は1978年生まれということですから,私とほぼ同世代ということになります。 http://gihyo.jp/book/2012/978-4-7741-5224-0 この人は,「働かないで暮していきたい」という意向を持っておられるようですが,私も然り。とはいえ,30代半ばの働き盛りの男がこのようなことを口にしようものなら,「何たることか!」と大きな非難を被ることでしょう。私とて,親兄弟や親戚の前で,こうした腹の底の思いを打ち明ける度胸はありません。 「働かざる者うべからず」。よく知られた言葉ですが,これがどれほど普遍的なものと受け取られているかは,社会によって異なるものと思います。phaさんや私のような30代半ばの男であっても,働かないでブラブラしている人間が結構いる社会が存

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    hejihogu 2013/02/15
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