バッテリーや充電インフラなどの弱点を徐々に解決し、普及に向けて弾みがつき始めてきたEVですが、ここ北海道においては、北国・雪国特有の問題点が存在しています。ここでは、本研究会が取り組む、EVにおける北国特有の問題点について取り上げます。 エンジンの廃熱で暖房をまかなうことのできるガソリン車と違い、EVでは電気ヒーターにより暖房を行う必要があります。例えば日産リーフの電気ヒーターは、寒冷地仕様車では5kWの電力を要します。電気ヒーターには走行用のバッテリーから電力を供給していますが、ヒーターの消費電力は、数kW台と大きいため、ヒーターを使用するとバッテリーの電力を消費し航続距離が減少することになります。 冷房も同様に走行用のバッテリーで稼動するため、冷房を使用すると走行可能距離は減少します。EVにおいては、冷暖房の使用が走行可能距離に大きな影響を及ぼすと言えます。 電気ヒーターの使用を抑える