「カールツァイスレンズ」。それは、写真を趣味にしている者にとって長年憧れの的だった。フィルムカメラ時代には「暗室の中で浮かび上がってくる画像を見ただけで、ツァイスレンズで撮影したか否かが分かる」と言わしめたほど、立体感、実在感の再現は伝説となっている。それほどの歴史を持つカールツァイスをオートフォーカスで使用できる唯一(※)のデジタル一眼カメラが、ソニーのαであることはご存知だろうか。そんなαならではの楽しみかたも踏まえながら、レンズ史にその名を刻んできたカールツァイスレンズの圧倒的な描写力を、ぜひ堪能してみてはいかがだろう。 ※2012年8月現在 写真レンズ発展の歴史は、カールツァイスなしには語れない。カールツァイス社は十九世紀半ばのドイツ・ケルンでその産声を上げる。カール・ツァイス自ら、厳しい検査に合格しなかった製品は打ち壊し、世に出さなかったという逸話が残っているほど、品質管理には当