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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (8)

  • 円高に慌てるな 資産防衛3つの鉄則 (月刊『文藝春秋』10月号) – 橘玲 公式BLOG

    月刊『文藝春秋』10月号(9月10日発売)に掲載された「円高に慌てるな 資産防衛3つの鉄則」を編集部の許可を得てアップします *前半部分は、「円高と株安についての個人的感想」と同じです。既読の方は飛ばしてお読みください。 *                   *                   *                   *                   *                   *                   *                   * 財政赤字が膨張をつづけ、日国債が格下げされても、円は戦後最高値を更新している。なぜ財政が破綻しそうなのに円だけが高くなるのか? この疑問にこたえるには、そもそも今は円高ではない、ということから説明しなければならない。 円高なのに円高ではない? これはいったいどういうことだろう。 そこでまず、

    円高に慌てるな 資産防衛3つの鉄則 (月刊『文藝春秋』10月号) – 橘玲 公式BLOG
  • なぜ誰も原発賠償請求の利益相反を問題にしないのか? – 橘玲 公式BLOG

    東京電力の原発事故賠償請求手続きが批判を浴びている。賠償請求の案内書だけで160ページもあり、専門用語満載で、弁護士出身の枝野経産大臣ですら「私でも無理」と評した。 なぜこんなことになってしまうかというと、東京電力に損害賠償手続きの経験がほとんどないからだろう。そこで法律の専門家に任せるほかなくなり、紛争を避けるために細部を詰めていくと、結果として誰も理解できないようなものが出来上がってしまった。 批判を受けた東京電力は、説明会に対応する人数を増やすほか、申請が滞る被災者には東電の担当者が戸別訪問して記入を手伝うなどの追加対策も検討しているという。 でもこれは、ちょっとおかしくないだろうか。 東京電力というのは福島原発事故の加害者だ。その加害企業が、自ら被害者のところに足を運んで、損害賠償請求のやり方を指導するのだという。いうまでもなく、これは典型的な利益相反だ。 被災者にとっての利益は、

    なぜ誰も原発賠償請求の利益相反を問題にしないのか? – 橘玲 公式BLOG
  • イゴールの人生 – 橘玲 公式BLOG

    ツァールスコエ・セローはサンクトペテルブルグの南にある「皇族の村」で、ピョートル大帝が妃エカテリーナ1世のために建てた豪華な宮殿と美しい庭園で知られている。 第2次世界大戦でサンクトペテルブルグ(当時のレニングラード)を包囲したドイツ軍はこの宮殿に陣を構え、冬を迎えた。時に零下20度を下回る極寒に、ドイツ兵たちは庭園の樹々をすべて切り倒して薪にし、それがなくなると宮殿内の調度品をつぎつぎと火にくべた。貴金属や美術品は収奪され、戦争が終わる頃には絢爛たる宮殿はただの廃屋と化していた。 宮殿の復旧はソ連時代から進められていたが、サンクトペテルブルグ出身のプーチンが権力を握ると国家の威信をかけた一大事業となり、2003年、サンクトペテルブルグ建都300周年にその全貌が一般公開された。 宮殿には壁一面が琥珀細工で覆われた「琥珀の間」があり、その美しさは世界的にも知られていた。ドイツ軍は撤退の際に、

    イゴールの人生 – 橘玲 公式BLOG
  • 差別のない明るい社会へ 野田新内閣に望むこと – 橘玲 公式BLOG

    国の第95代首相に民主党の野田佳彦代表が指名された。これから新内閣には多くの要望が寄せられるだろうが、私もささやかな希望を述べておきたい。 私が望むのは、日社会の桎梏となっている差別的な制度を取り除き、「差別のない明るい社会」をつくることだ。 2007年の世界金融危機で大卒内定率は大幅に下がったが、今回の東日大震災で新卒採用はさらにきびしさを増している。日企業は経営破綻でもしないかぎり正社員を解雇できないから、不況になると新卒の採用を抑制して人件費を減らそうとする。その結果、景気が悪化すると若年層の失業率が高くなり、非正規でしか働けなくなる。 日では新卒で就職に失敗すると大企業の正社員になることはほぼ不可能で、非正規の若者たちは社会の底辺に埋もれていくほかない。同じ仕事をしながらまったく違う待遇を受ける正社員と非正規社員の格差は、人種差別や性差別、部落差別と同様に、「差別」以外

    差別のない明るい社会へ 野田新内閣に望むこと – 橘玲 公式BLOG
  • 私たちが請求されるデモクラシーのコスト 週刊プレイボーイ連載(6) – 橘玲 公式BLOG

    菅首相が将来の退陣を約束したものの、日政治はますます混迷の度合いを深めています。この原稿を書いているのは内閣不信任案が否決された翌日ですが、1週間後になにが起きているかはだれにも予想できません。 なぜこんなことになってしまうのでしょう。この謎は、理屈としては説明可能です。 アメリカの市井の思想家ジェイン・ジェイコブズは、人間社会には「市場の倫理」と「統治の倫理」という相異なる正義の原理があると述べました。 市場の倫理というのは「商人道」のことで、勤勉や倹約を尊びますが、もっとも重要な掟は「契約を遵守すること」です。顧客との約束を守らず、不良品を売りつけたり、請求額を水増しするようではだれも信用してくれませんから、市場から退出するほかありません。 その一方で、真面目に商売をしていればその評判はやがて広まって、遠方からも客がやってくるようになるでしょう。商人道においては、正直者は報われるの

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  • 「首相が変われば日本はよくなる」という幻想 週刊プレイボーイ連載(1) – 橘玲 公式BLOG

    野球でもサッカーでも、チームが負けてばかりいるとファンやサポーターは「監督を辞めさせろ」と騒ぎ出します。「負けたのは選手が悪いからじゃない。監督が代わればチームは生まれ変わるはずだ」というのが、世界共通のファン心理だからでしょう。サポーターなら誰でも選手を愛してやまないし、かといって敗戦の責任は誰かがとらなくてはなりません。だとしたら、生贄に捧げるのは監督しかいない、ということになります。 多くのひとが誤解していますが、古代社会の王は絶対権力者として民衆の上に君臨していたのではありません。古代の王は神との交渉係で、ひとびとは王がその仕事をうまくやっているかぎりにおいて崇め奉ったのです。そのかわり日照りや長雨など悪いことがつづくと、神を怒らせたとして、民衆はさっさと王の首をはねて生贄にしてしまいました。 東日大震災の後、菅首相への批判はとどまるところを知りません。「能力がない」「逆切れする

    「首相が変われば日本はよくなる」という幻想 週刊プレイボーイ連載(1) – 橘玲 公式BLOG
  • 財政破綻に備える「3つのリスク回避術」 – 橘玲 公式BLOG

    『ZAITEN』2011年2月号の特集「20XX年ニッポンの国債暴落」に掲載された「財政破綻に備える「3つのリスク回避術」」を、出版社の許可を得てアップします。 *                   *                   *                   *                   *                   *                   *                   * 「日国は破産するか」については、さまざまな議論がある。たいていのひとは、「こんなに借金(2009年末の国債発行残高は約870兆円)が大きいんだから、いずれ大変なことになるだろう」と不安に思っている。それに対して、「財政危機なんかウソっぱちだ」と威勢のいいことをいうひともいる。 どちらが正しいかを判断するには、まず現状を正確に把握しなくてはならない。

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  • こんな日本になったらいいな – 橘玲 公式BLOG

    年明けに明るい話題を、とのご注文を受けて、2005年に書いた「日がリバタリアン国家になったら」をアップします。これはウォルター・ブロックの『不道徳教育-擁護できないものを擁護する』を翻訳した際の解説の一部で、来月、『不道徳な経済学』とタイトルを変えて文庫化の予定です。 5年前の文章なので、前振りの話題が古いのはご容赦ください。現在であれば、名古屋市や大阪府、阿久根市などの騒動に置き換えて読んでいただければ(現象は変わっても質は同じです)。 いま読み返すと、考え方が若干変わったところもありますが、加筆・訂正は最小限にしています。 *                   *                   *                   *                   *                   *                   *          

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