東芝は、中央アジアのカザフスタンの国営原子力会社と、同国内の原子力発電所に原子炉を納める交渉を進めていることを明らかにした。東芝子会社の米ウェスチングハウスがつくる計画だ。カザフスタンは世界有数の原発燃料のウラン生産国で、2020年代に原発を立ち上げるという。 福島第一原発の事故後、日本では新規の原発建設が難しくなっているが、海外への輸出は、政府が成長戦略の柱の一つと位置づけている。東芝は10年から、日本原子力発電や丸紅の関連会社といっしょに、カザフスタンで原発建設の可能性を探る調査を始めていた。 日本では、東芝のほか、日立製作所、三菱重工業が原子炉を手がけており、いずれも海外輸出に前向きだ。三菱重工業は13年、フランスの原発会社アレバとの連合で、トルコの原発4基の受注で大筋合意した。日立も20年代に、リトアニアに原発をつくる計画を進めている。(南日慶子)