クラウドコンピューティングを利用すれば企業は情報システムを保有しなくて済むので、ITエンジニアを常駐させてシステムの開発と運用を委託する必要はない。クラウドの利用が進めば進むほど、クラウドそのものを開発する仕事が残るものの、従来ほど大人数のITエンジニアはいらなくなる。 こういう主張に対し当然反論があろう。これまでも「XXの利用が進めば進むほど、従来ほど大人数のITエンジニアはいらなくなる」という主張はITの世界においてしばしば現れた。開発支援ツール(4GLあるいはCASEと呼ばれた)の利用が進めばプログラマは不要になる、ERPパッケージソフトの利用が進めばシステムを開発する必要がなくなる、といった具合である。古くはAI(人工知能)がSE(システムズエンジニア)を肩代わりするという見方すらあった。 だが、こうした主張通りになったことは一度もない。クラウドについても同じことだ。反論をいくつか
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