オスとメスという異なる性が存在するのは、生物にとって重い「コスト」だ。 なぜなら、オスを生存させるために、多くのリソースが必要だからだ。 「わたしたちが解明したかったのは、このダーウィンの性淘汰が、いかにしてこれほど非効率的な生殖システムの存在を許容することができたのかです。 すべての個体が無性生殖するシステムのほうが、多くの数の子孫を生み出すためにはずっと効果的なはずですから」 「オス」が存在する理由として考えうる説明のひとつが、 「メスの好意を得ようとオス同士が争うことで、オスが種の遺伝子プールを改善する」というものだ。 この仮説を確かめようと、イースト・アングリア大学の研究者チームは、 10年間、管理された条件で、甲虫類の50世代以上にわたる進化を観察した。 そして、ダーウィンが性淘汰と定義したもののを証明する結果が、最近『ネイチャー』で発表された。 いくつかの集団では、生殖サイクル