シェフス(新宿御苑、中華料理) 秋といえば食道楽至福の季節。天高く馬肥ゆる秋の到来である。(馬=私) そして、数ある旬の食材の中でも、食道楽の憧れは上海蟹である。秋の解禁とともにドッと市場に出てくるが、数は限られており値段もとても高い。 私がはじめて上海蟹を食べたのは、5年ほど前の「福臨門酒家」(銀座、広東料理)でのことであった。小柄な蟹を上手く食べることも出来ず、ただもう面倒くさくて美味どころではなかった。今回は、そんな印象を覆すべく、「CHEF’S」という店に向かった。 名前から想像されるとおり、店内はフレンチレストランのような印象。しかし、飾ってあるのは書額であったりする。シンプルだが美しい店内である。 料理の盛りつけにも、多分に西洋的な美意識が反映されているが、味そのものは切れ味鋭い本格的中華である。 メニューは、前菜・肉類・野菜・海鮮・スープ・その他に分かれており、さらに「上海蟹