新緑の美しい季節。初ガツオのシーズン真っ盛りのはずが、過去にないカツオの不漁が列島を襲っている――。帰宅して、テレビをつけるとこんなニュースがやっていた。 ふーん、カツオかぁとぼんやり見ていたが、ふと思い出した。新人の頃、赴任した茨城県は刺し身を頼むとマグロよりカツオが出てくる土地だった。鬼のような上司がいて時に涙(こっちの方が多い)、時に笑顔で、ビールを片手にカツオをほおばった。そういや、慣れない海外出張でバターたっぷりの食事に痛んだ胃腸を抱えながら恋い焦がれたのは、カツオだしの味噌汁だった。帰国した足でスーツケースを引っ張りながら、近所のそばやに直行したっけ。
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