裁量労働制を違法に適用していた野村不動産の社員が過労自殺していた。制度の乱用を取り締まり、過労死・過労自殺を未然に防ぐ態勢の不備があらわになった。安倍政権が旗を振る労働時間規制の緩和に対し、懸念の声が膨らむのは必至だ。 2月20日の衆院予算委員会。「裁量労働制を隠れみのに、ただ働きや長時間労働をさせることがありうる。拡大すれば、もっと起こりうる」。共産党の高橋千鶴子議員は野村不動産の違法適用を例に挙げ、安倍政権が対象拡大を目指す裁量労働制がはらむ危険性を指摘した。 加藤勝信厚生労働相はこう言ってかわした。「野村不動産をはじめとして、適切に運用していない事業所等もありますから、そういうものに対してしっかり監督指導を行っている」 野党は今国会で、野村不動産…
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