【ミュンヘン=宮下日出男】岸田文雄外相は1日、ドイツ南部ミュンヘンで開催中の「ミュンヘン安全保障会議」で演説し、安倍晋三首相の靖国参拝などで中韓などが批判を強めるなか、「戦後の平和国家としての歩み」が歴史を直視している証しだと述べた。また、世界の平和と繁栄に向け、民主主義などの普遍的価値を共有する欧州と協力を深める考えを強調した。 この日の会議ではアジア情勢に関するパネルディスカッションが開かれ、中国の全国人民代表大会外事委員会の傅瑩(ふえい)主任が、首相の靖国参拝などを念頭に「われわれが最重要視しているのは、日本の指導者らによる第二次大戦時の犯罪の否定だ」と批判。背景に日本の「歴史教育の失敗」があるとした。 これに続き、議論を総括する演説を行った岸田外相は、「われわれは歴史を直視し、反省の気持ちを表明してきた。だからこそ日本は平和国家として戦後歩んできた」と反論した。日本は「東アジアの自