国学院大学経済学部の水無田気流教授(社会学)は「“女性の非労働力人口を労働力人口に”という、第2次安倍内閣の女性活躍政策と基本的には変わらないと思う。とにかく女性の“ケアワーク”の負担はそのままに、就労人口が足りないからもっと働いてもらおうという“足し算”による“無茶振り”で、女性がやることが増えるだけ」と指摘する。 「柏木さんが“幸せになれるかどうか分からない”とおっしゃったのは非常に重要な指摘で、男性も含め国民の生活満足度が上がり、幸せになるための視線が欠落しつづけていると思う。人は“こちらの方が幸せになりそうだから”とライフコースを選択していくわけで、“こちらはしんどいなとか、無理だな”と思えば選択肢からは外していくはずだ。にもかかわらず、継ぎはぎしているだけという印象が拭えない」。 水無田氏は政策目標を現実的なライフプランに落とし込み、“F1並みの音速の人生設計だ”とも指摘している