『真夜中の弥次さん喜多さん』『流星課長』などの作品で知られる漫画家・しりあがり寿さんは、その独特の作画や言い回しのギャグ漫画で親しまれ、時事問題に鋭く切り込むことでも有名だ。文化庁主催の「メディア芸術祭」では、独自の視点で震災や原発を描いた『あの日からのマンガ』で2011年度マンガ部門・優秀賞を受賞している。 東日本大震災が起きた「あの日」からまもなく1年が経とうとしている今、こうした震災をテーマに描いた漫画の裏側に作者のどんな思いがあったのか、改めて聞いてみた。すると、そこには作品や震災に向きあう、しりあがり寿さんならでは考えや葛藤があった。そして、しりあがり寿さんが「日本が変わる」復興のキーワードとして挙げたのは、驚いたことに私たちが普段目にする「満員電車」だった。 ・東日本大震災 3.11 特集 http://ch.nicovideo.jp/channel/311 (聞き手:大塚千春