「チャーハン」は、畑で暮らしていた、文字通りの野良猫。いつもボス猫に追っかけられては、畑の主に救ってもらっていた。ある夏の日、そんなチャーハンが暑さに倒れる。畑の主はチャーハンを保護して、譲渡先に送り出した……。だが、それで話は終わらなかった。 【写真特集】弱虫な野良猫「チャーハン」、甘えん坊な家猫に 神奈川県の辻堂で暮らす友さんは、農業をしたくて10年前に転職し、郊外の畑で野菜を作っている。妻のひかりさんの仕事は、建築設計である。 友さんが車で毎日通う、あたり一面畑のその場所には、いろいろな猫が棲みついている。いつしか1匹の黒猫が友さんになつき、餌を食べに来るようになった。その黒猫にコソコソとついてきて、お余りの餌を食べていく茶白の猫がやって来るようになったのは、3年前のこと。茶と白と半々の毛色なので、「チャーハン」と名づけられた。 彼は“はたけ猫”の中では、ひときわ大柄だった。そして、