光文社といえば、「カッパブックス」「カッパノベルス」シリーズが思いうかぶように、このシリーズが必ずしもインテリ層の支持を受けていたわけではなく、どちらかと言うと、通俗的な作品群として認識されていたという感がありました。その光文社が発行する世界の名著、わけても小説叢書であるという光文社古典新訳文庫、あまり光文社の出版物であるという意識を持たずに、これまでの拙ブログではチェーホフの「桜の園」などもこの叢書から選んで読んだことがありました。 その出来栄えは確かに通俗的ではありません。立派な叢書だと思います。それから、ここが重要なのですが、この文庫本の表紙絵を一手に請け負う「望月通陽:もちづき・みちあき」さんの絵が「良い味を出して」います。短いながらもwikiから引用すると 望月 通陽(もちづき みちあき、1953年―)は、日本の美術家、染色家、造形作家、ブックデザイナー。 静岡市出身。県立静岡工