東京五輪を圧倒的な強さで制した“女王”が、メダルにすら届かずまさかの敗退。日本中に大きな衝撃が走った。 パリ五輪・柔道女子52キロ級で連覇を目指した阿部詩(24)は、2回戦でウズベキスタンのケリディヨロワと対戦。優勢に試合を進めるも残り1分を切ったところで、ケリディヨロワが仕掛けた「谷落とし」で畳に倒れてしまった。 主審がコールした「1本」に、何が起きたのか理解できない表情で呆然と座り込む阿部。なかなか立ち上がることのできない彼女を、喜ぶ様を見せることなく静かに待ち続ける勝者。ようやく「礼」を済ませると、握手を交わして健闘を称えるのだった。 フラフラした足取りで畳を後にするも、頭を下げたまま崩れるように座り込んで号泣する阿部。平野幸秀コーチに抱えられてなんとか歩を進める“女王”に対し、場内からは「UTA!UTA!」と敬意を込めたコールが起きる、感動的なシーンが国際映像で放送された。 そんな