◇大相撲秋場所9日目(2018年9月17日 両国国技館) 進退を懸けて秋場所の土俵に上がっている横綱・稀勢の里が大関・栃ノ心を下し勝ち越しに王手をかけた。立ち合いからすぐに左を差してがっちり上手を引き、力強く寄り切り。前日の玉鷲戦は一方的に押し出されたが、この日は一転してケンカ四つの相手に自分本来の形で完勝した。 勝負審判として土俵下で取組を見た貴乃花親方(元横綱)は「気迫がありました。自分の形ですよね。表情も落ち着いていて頼もしかった」と感想を語った。 6日目に稀勢の里が千代大龍に敗れた際には「上位の方がやりやすいでしょうね。この7、8目あたりが一番気持ちが苦しいでしょう」と話していた通り、8日目にも苦杯を喫したが、急速に力をつけてきた大関には横綱相撲で勝った。 「後半(戦)の(対戦相手の)方が相手に不足がない。やりやすい。力が拮抗していて」と分析。そして「(きょうは)やるしかないという