浜辺の小径を散歩していると 路傍の石がコトリと動いた いぶかしく思ってサンダルで転がすと 石ではなく大きなヤドカリであった 左右のハサミを組み合わせてサザエの蓋のように身を守っている 一代にして獲得した形質ではない 何百万年ものあいだ 無駄ともいえる遺伝子の試行錯誤を繰り返しているうちに 身に備わった防御術である 遺伝子に意志はない ただ命令は存在する 「生きろ、生きて生きて生き抜いて、種を存続させろ」 その使命を持って、今日もヤドカリは生き続けるのである 世界人口は今から100年前には20億人、私が5歳だった1969年には30億人 それ以降は12ー3年ごとに10億人ずつふえ、現在77億人と人口爆発を迎えた。 そのことによって、環境は破壊され生物の聖域を侵しつつある。 行き場を失った生物は人間に刃を向けるだろう 生物を檻に閉じ込めるのではなく 共生を図るべきである D'où venons-