7年ぶりに日本一を奪回し、「育成の勝利」とも評された原巨人。育成枠から主力に成り上がった選手たちの成功物語は目を引くが、対照的に高い契約金を払って獲得したドラフト上位の有望株は伸び悩みも。他球団からはその育成手法にも疑問が持ち上がっている。(笹森倫) 16日に都内で催された日本シリーズ優勝祝賀会で、巨人・渡辺球団会長は「育成選手というシステムを清武(球団)代表が考案して、オビスポ、松本、山口という名選手がその中から育った」と称賛し、「これからも若手を育て、これをよく指導し、投手をあと1人、2人良くしてくれたら、10連覇も夢ではない」と壮大な目標を掲げた。 2005年に育成選手制度が始まって以来、もっとも際立った成果を上げているのが「育成の巨人」だ。05年育成ドラフト1巡目の山口は昨季セットアッパーに定着して新人王に輝き、WBC日本代表に選出。06年3巡目の松本は今季「2番・中堅」の定位