■7月5日 どんなに魅力的でも、無名に近い芸能人を記事で紹介するときは小欄も苦労する。ましてや、それが歴史上の人物を主人公にしたドラマの場合、なおさらだろう。時代考証も含め、いくら才能のある脚本家でも、ご苦労は察するに余りある。 きょう5日に幕末の思想家、吉田松陰の妹で、井上真央演じる文(ふみ)を主人公にしたNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が、前半の最終回を迎える。ビデオリサーチ関東地区の調べによると、視聴率は10%前後で低迷。毎回、女性の脚本家が3人交代で書き分けており、焦点が定まっていないという批判もある。 ただ、同情の余地はある。当初2人の交代制で始まったが、文が無名に近いため相当に苦労。執筆に遅れが出るなどして撮影が順調に進まず、5月3日の放送回から新たに3人目が加わった。NHK会長は今月2日の定例会見で「素人考えだが、松蔭はじめ(男の)主人公らしき人がみんな死ぬ。それも見る側の心が上向