第1次南極観測隊が出発する直前、ある人から託された一匹の三毛猫。雄の三毛猫は珍しく縁起がいいとされ、航海の安全を願って宗谷に乗せられました。そして観測隊の一員となった三毛猫は、永田武隊長の名前をもらい「たけし」と名付けられました。 たけしはペットとして活躍しましたが、樺太犬のように犬橇を引いて働いたり研究の対象とはされなかったために、残されている記録はわずかです。猫がいたことを知っている人は少ないのではないでしょうか。 最近になり整理・寄贈された資料から、新たにたけしの写真や映像が発見されました。 残念ながら永田隊長とたけしが一緒に写っている写真は、これまでに整理された極地研アーカイブの中には見つかっていません。 日本でただ1匹南極で越冬した猫、たけしの貴重な写真を一挙に公開します。 *南極新聞上では「たけし」と名付けられていますが、「タケシ」と書かれる場合もあります。ここでの表記は通常「