震災以降、静かなブームの「アナログゲーム」。電気やデジタル環境が不要とあって、節電のご時世に受け入れられている。興味深いのは、作り手にプロとはいえない“一般人”が多いこと。高校生やサラリーマン、大学教授…。だれもが「同じ土俵」で勝負できるのだ。 5月、東京・浅草の産業貿易センターで開催された「ゲームマーケット2012」。約3700人のコアなファンらが集結し、既存の大手メーカーに加えてインディーによる創作ゲームが多数、お披露目された。 こうしたゲームを制作面でサポートする拠点が東京・下町の住宅街の一角にある。「萬印堂」(東京都北区)という半世紀以上続く小さな印刷所だ。 知人のゲーム制作を請け負ったことがきっかけで、4年前から製造工法や販売について知識の少ない愛好者に材質、コスト、販路などについて親身にアドバイスするようになったという。 自らもゲームマニアという同社取締役の作道昌弘氏は語る。