原発事故の影響で、自然エネルギーに対する関心が高まっていますが、全国の自治体が建設した風力発電所の85%までが、風量の不足などから計画通りに発電できていないことがNHKの調査で分かりました。 廃棄物が出ない次世代のエネルギーとして大きな可能性を秘める一方で、故障や取り壊しに至るケースも相次いでいる風力発電所の現状について、岐阜放送局の藤谷萌絵記者が解説します。 赤字は年に5000万円 岐阜県恵那市の上矢作地区では、5年前、地区のおよそ9割に当たる750世帯が出資して民間企業と共に風力発電の会社を設立しました。 国から6億円余りの補助金を受けて13基の風車を建設し、年間1800万kWhを発電する計画でしたが、昨年度までの4年間、毎年の発電量は計画のほぼ4割止まり。 毎年5000万円程度の慢性的な赤字となっています。 原因は弱い風 建設時の想定よりも弱い風しか吹かなかったことが原因で、今