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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (5)

  • ディレーニ『ダールグレン』:長いだけが取り柄のナルシスティックな本。誰も読まないことで得をしている。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ダールグレン(1) (未来の文学) 作者:サミュエル・R・ディレイニー国書刊行会Amazonダールグレン(2) (未来の文学) 作者:サミュエル・R・ディレイニー国書刊行会Amazon 長ったらしくてみんな読んでないから、問題作とか話題作とか野心的なナントカとか言うだけで逃げるけれど、著者がいろいろ試してみたくて、こっちでは引っ越しリアリズム追求したり、あっちではコミューン生活記録を使い回ししたり、向こうではエロ追求してみたりしてあれこれ詰め込んで収拾がつかなくなった話。出た当初は長いのが売りで、SFスキャナーでは「背表紙に表紙の縮小版が入る!」なんてことが話題になったが、今ではそのくらいでだれも驚かない。 ディレーニの長編作品の多くは、かなり露骨に自分自身を主人公に据える。だから小説としての技巧や設定、ストーリー展開のおもしろさの一方で、ディレーニが己のナルシズムをどこまで抑えられるかが

    ディレーニ『ダールグレン』:長いだけが取り柄のナルシスティックな本。誰も読まないことで得をしている。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    highcampus
    highcampus 2014/01/14
    "小説や文学の役割の一部は、その一匹の理屈を99匹に対して多少なりとも訴えることでもあると思っているし、その訴えの善し悪し――つまりは一般性――でも小説は評価されるべきだと思っている"
  • 浜野『なんとかはキリストを超えた』:あきれた。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    前田敦子はキリストを超えた: 〈宗教〉としてのAKB48 (ちくま新書) 作者:濱野 智史出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/12/07メディア: 新書 ごみくず。このの理屈なら、長島茂雄が自分のアレで「巨人軍は永遠に不滅です」と言ったことをもとに、長島茂雄はキリストを超えたという説だって書ける。主張はすべて、かろうじて必要条件はあっても、十分条件皆無なので、信者以外には一言一句たりとも説得力ないよ。アキバ48を押し立てれば尖閣問題も竹島問題も解決だとさ。やれやれ。前著は少しいいと思ったけれど、今後ぼくはこの浜野の書いたものは目に入れないようにすることにした。もラオスに捨ててきます。こっちの古屋に売って純真なバックパッカーたちの精神汚染を引き起こしてはいけない。 追記 そうそう、ぼくが書でもう一つ耐えがたかったのは、もうを捨てちゃったので正確には覚えてないが、序文の最

    浜野『なんとかはキリストを超えた』:あきれた。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • えらいレビューアー - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    (画像はここから盗用。文とは関係ありません) 自分の関心のあるを漁っているとときどき同じレビューアーが的確なことを言っていて感心することがあって、その一人がこの「アホか」なる人物。なんでこんなふざけた名前にしているのかわからないけれど、レビューはどれもまともというか、とっても勉強になる。なんか、実はそれなりに実績のある研究者みたいね。英語のレビューもあぶなげない。ホッフシュタッターののレビューのところに、バークののレビューとおぼしきものがあがっているのは、アマゾンのミスだと思う。が、どれも読んでいると自分も読みたくなる。突然ライプニッツに興味が芽生えるのをとりあえず押さえ込んだが、書評とはこうありたいもの。 いろいろ見ていると、「チャールズ・ダーウィンの生涯」で、これまたぼくの信頼するレビューアーであるいとみみず氏と重なっていて、両者のアプローチというか特徴の差がちょっと出ている。

    えらいレビューアー - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 長山靖生『戦後SF事件史』:なんだ、ぼくが一回も出てこない事件史なの? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    戦後SF事件史---日的想像力の70年 (河出ブックス) 作者: 長山靖生出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/02/11メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 122回この商品を含むブログ (34件) を見る なんだ、戦後 SF 事件史で、愛国戦隊大日とかにも触れてて、ぼくが一回も出てこないの? つまんなーい。ちなみにこの、しょせんは戦後「日SF「業界」事件史なんだよね。 が、それ以上にぼくががっかりしたところは、書の最後。東北震災と前後して小松左京が死んだことに触れて「日は今、もっとも必要な人材を失ったのである」(p.271) と述べて、SF 的な想像力こそが震災からの復興に大きく役立つはずだ、とまとめている。 小松左京的な構想力のかつての意義とその現代的な課題については、イナバ、田中、山形の SF 鼎談でかなり語った。そしてそこでも指摘

    長山靖生『戦後SF事件史』:なんだ、ぼくが一回も出てこない事件史なの? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    highcampus
    highcampus 2012/03/05
    ”基本的にSF的想像力は、技術の発達や経済発展が前提にあって初めて威力を発揮できるものだと思う。[…]でも日本 SFは[…]失敗して、むしろ人々がだらしないユートピア妄想にふけるのに荷担しただけだった。"
  • 日本の優位性がホスピタリティ産業、ですって? ご冗談を。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    こんな文を観て、経団連についてのグチはわからんでもないながら、その後の提案にがっかり。 製造業の代替産業として、ちきりんが一番可能性があると思っているのは「ホスピタリティ産業」です。 高いサービスレベル、正確なオペレーション、気持ちの良い対応、そういった“おもてなし”系のスキルが中心価値のひとつとなり得るホスピタリティ産業には、様々な分野が含まれます。 旅行業、小売り業、外産業、調理法、輸送・配送業、美容業界、事務手続き業、修理業、クリーニング業・・・、どれもこれも「モノを作っていない産業」です。昭和のおじさんは、日の「モノ作り産業」に競争力があるといいますが、ちきりんから見れば、日はこれらの「モノを作らない産業」も相当すごいです。 しかもこれらの産業の多くは、「ニッチなグループの中での高付加価値」ではなく、規模を追求することに経験と親和性があります。多くの小売り、外産業はチェーン

    日本の優位性がホスピタリティ産業、ですって? ご冗談を。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
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