東日本大震災の津波で、太平洋沿岸部を走るJRなどの在来線は、線路や駅舎などが流され、壊滅的な被害を受けた。 23日には宮城県石巻市などを通るJR仙石線の復旧を巡り、JR東日本と沿線自治体などが初めて顔を合わせたが、課題は費用負担だ。自治体や地元住民は一日も早い運行再開を求めるものの、新しい街づくりに合わせて路線を高台に移す場合には巨費が必要。他の路線でも様々な課題を抱えており、復興計画にも影響が出かねない状況になっている。 仙台市の東北運輸局で開かれた「JR仙石線復興調整会議」の初会合には、JR東のほか、沿線の石巻市、東松島市、松島町の3自治体の担当者が参加。自治体側は「周辺道路は渋滞している」「鉄道利用者は多いので、早期復旧を」などと訴えた。JR東は、今年4月に清野智社長が記者会見で「責任を持って復旧させる」と明言しており、この日の会合でも、同社側は「路線の重要性は理解している」と応じた