岬は、父子家庭であり、放浪画家の父との転校続きの少年時代と、経済的にも豊かには見えない生活からすると、苦労人の日向(南米)グループと言えるでしょう。 しかし岬は自らの境遇を悲しむことなく、抜群のサッカーセンスと人当たりの良さでグループを横断して、どこでも友人を作りサッカーが出来るキャラクターとなっています。 本稿の文脈で岬太郎を例えるなら、彼は「移民系のサッカー選手」ということになるでしょう。 自分のルーツとは関係なく、今いる場所でどこでもサッカーによってつながることが出来る選手。 例えば、岬と縁が深いフランスでいえば、ジネディーヌ・ジダンがアルジェリアにルーツを持つ移民出身でありながら、フランス代表で活躍をしたのが有名ですね。 こうした選手は数多く、岬=移民系サッカー選手という見立てもまた、サッカーでの現実とシンクロするものになっています。 主人公らしくヨーロッパと南米のハイブリッド的な