道路特定財源にかかわる2つの極論、悪しき流れ このときに浮いた3000億円は、一般財源化できたはずだった。しかし政府はそれをまず、旧本州四国連絡高速道路公団(現本州四国連絡高速道路。以下旧本四公団と記す)が抱えていた借金の返済に充てた。旧本四公団が自力で借金返済が可能になる金額相当分として2003年から2006年にかけての4年間で1兆5000億円を投入している。 僕はこの点についてこう記した(週刊文春2005年11月17日号「ニュースの考古学」)。 「2000、3000、4000億円と金額が増えていったのは、余剰金の始末に困った国交省が本四公団に注ぎ込んだせいだ。小泉政権になって公共事業予算が3パーセントずつカットされてきたのに道路関係の税収が確保されているのだから、余剰金が出るのは当然である」 この後も、公共事業は依然として減る方向にあるのでお金は余る。ひとまず旧本四公団への注入