毎日の仕事に追われていると、ついITの原理原則を忘れがちになるものだ。何事にも言えることだが、基礎を理解してこそ、初めて応用ができるのである。 連載『矢沢久雄の情報工学“再”入門』では、ITの根幹を成す学問体系である「情報工学」を解説している。おそらく学生時代や入社時の研修で習った方も多いとは思うが、この機会に復習していただきたい。必ず新たな発見があるはずだ。
ユーザーインタフェースの裏側で、Windows 7はどのように動作しているのでしょうか。ここからは、プログラミングをする上で知っておきたいWindows 7の内部構造を見ていきましょう。これから説明する内部構造により、Windows 7の特徴である「新しいユーザーインタフェース」や「動作の軽快さ」などが実現されています。 Windows 7に限りませんが、現在のOSは様々な機能を備えています(表1)。プログラマの皆さんに身近なのは、アプリケーション・プログラミングインタフェース(API)でしょう。Windowsの場合は、.NET FrameworkやWin32 APIが相当し、Visual Studioなどの統合開発環境を用いて開発します。プログラミングインタフェースを通じて、OSが備える数多くの機能をアプリケーションから利用するわけです。そのため、OSの機能を提供している内部構造について
Windows 2000/XPを搭載したパソコンが突然起動しなくなったら,どうすればいいだろうか。もちろん,Windows 2000/XPが起動するまでにはたくさんの段階を踏んでいるので,原因や復旧策を一言で表すことなど不可能だ。こういうときに役立つのは,ブート・プロセスに関する基礎知識である。どうやってWindowsが起動しているのかを知れば,トラブルの原因や対処法も見当が付くはずである。 パソコンの電源を入れれば,Windowsが起動(ブート)する。この極めて当たり前と思われる動作の中にも,実は複雑な処理が多数潜んでいる。例えば,あなたのWindowsパソコンが突然起動しなくなったとしよう(図1)。あなたはその原因の目星を付けられるだろうか? ブートに関するトラブルは案外多い。パソコンへの衝撃やハードディスク(HDD)の動作不良によってブートに必要なファイルが破損したり,ウイルスによっ
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