露呈した日本企業の弱点 7payの不正アクセス事件では顧客情報の管理システムそのものがあまりにも脆弱だったうえに、運営会社の社長が「2段階認証」のシステムを知らなかったことで人々の驚きと失笑を買った。 しかし冷静に考えてみると、この会社、この社長だけが特別なわけではなく、同様の失態はどこで起きてもおかしくない。ある意味で今回の会見は、日本企業が抱える致命的な弱点を浮き彫りにしたといってよい。 日本企業の経営層にITの知識が乏しく、それが企業の国際競争力の低さにもつながっていることは以前から指摘されてきたことだ。しかし問題はトップにITの知識がないというレベルの話にとどまらず、根っこはもっと深いところにある。日本企業の人事システムそのものがいまの時代に通用しなくなっているのであり、今回の一件はそれを象徴的な形で示したにすぎない。 日本企業はこれまで、広い視野と経験を備えた「ゼネラリスト」の育