人が見た夢の内容を解読することに、国際電気通信基礎技術研究所が世界で初めて成功した。脳の活動を解析することで、7割以上の高い確率で的中させることができた。心理状態の可視化や精神疾患の診断など幅広い応用が期待される。米科学誌サイエンス電子版に4日、掲載された。 今回の研究成果は、多くの人が興味を抱く「夢の再現」に向けた大きな一歩だ。画像化は精度向上など課題は多いが、実現すれば医学や芸術など多様な分野に影響を与えそうだ。 人間はなぜ夢を見るのか、夢は何を意味しているのか-。多くの人が一度は抱いたことがある疑問だ。「夢判断」の著作で知られるフロイトなどの心理学者や脳科学者が解明に挑んできたが、夢の実体は今も謎の部分が多い。 今回の技術を使えば脳活動と合わせて夢の内容を記録でき、科学的な分析が可能になる。沖縄科学技術大学院大の銅谷(どうや)賢治教授(計算神経科学)は「脳科学研究の大きなテーマである