夜間バッチ処理の“突き抜け”がこれほど恐ろしいものとは――。みずほ銀行は3月15日から23日にかけて、振り込み処理が完了しないシステムトラブルを起こした。未完了の振り込み処理は、一時116万件にまで膨れ上がった。 これに伴い、ATMや窓口業務の開始時間を遅らせたり、制限/停止したりするなど、一週間にわたって大きな影響が出た。朝5時までに終了すべき夜間バッチ処理が終了せず、オンラインシステムの起動時刻も遅れたためである。 トラブルの発端は、3月14日に東京都内特定支店への振り込みが、想定量を上回ったことだった。みずほ銀行では、システム処理能力の制約から、一つの口座に対して振り込みができる件数に上限を設けている(この上限は口座の種類/用途によって異なる)。みずほ銀行は、この上限の設定値が不適切であったとの見方を示した。 みずほ銀行は当初、夜間バッチ処理とオンライン処理の両方を正常化させようとし