――氷堂さんが漫画家になられた経緯からうかがえますか。 幼稚園の頃に「絵がうまいから漫画家になれるよ」といわれたのを真に受けて、当たり前にプロになるつもりでいたんですが、大学の頃に誘われて始めた同人活動が楽しくて、3年くらい続けていたら、編集さんから「仕事しませんか」とメールをいただいて、「そういえばそんな夢があった!」って(笑)。「月刊ウィングス」(新書館)にデビュー作の『天然!絶滅ヒーロー!!』が載って、初めてプロとの差に愕然としました。 ――商業誌でのお仕事は、同人活動と比べていかがでしたか。 同人の頃からアシスタントがいたので、仕事場の体制はそのままで。当初は商業よりも同人にかける時間や人員の方が大きかったので、エネルギー的には商業の方が小さくて、デビュー作を描いている頃は、サークルの一部を使って商業誌の連載をするという感覚でした。 同人で、プロに負けない描き込みをしたり、毎月新刊