孤高という言葉がこれほど似合うバンドはなかろう。しかしそこには悲壮感はまるでない。あるのは夢と神々しさのみ。ウィラードの新作最高なんだよ!っと言い続けてからあっという間に10年が経過したことに驚かされたが、前作を超える素晴らしき新作が誕生。そのタイトルは『Romancer』という。理想的な翳りをもったキャラクターがマルチカラーで駆け抜けていく様は、流行も反流行をも超えて存在する普遍的な名作映画のようだ。細かく曲調を分析することは可能だが、それがナンセンスに思えるほど全てを美学をもってのみこむのがTHE WILLARDという名の世界であり物語である。そんな世界の中心人物、JUNが現れ、口を開いた。彼こそが現代の“Romancer”である。