3月16日、北陸新幹線が福井県の敦賀駅まで延伸する。福井県の観光情報を集めていると、福井県の伝統食「越前おろしそば」を見つけた。大根おろし、ネギ、かつお節などを麺の上に置き、だしをぶっかけて食べるという。おいしそう…。しかし、信州そばこそが至高と思っている長野県民としては、そばは負けられない話題だ。北陸新幹線敦賀延伸に伴い、そばを求める首都圏の観光客が信州を素通りして福井に行ってしまっては大変だ。長野県と福井県のそばにどんな違いがあるのか調べてみた。(中島瑞穂) ■そばの歴史は長い 日本国内では、そばは縄文時代から食べられていた。今で言うそばがきのような食べ方だった。現在のような麺状で食べるようになったのは中世以降だ。まずは、長野県と福井県のそばの歴史を比較した。 長野県内では、奈良時代に修験道の行者が一握りのそばの実を置いていき、そこからそばの栽培が始まったという伝承が伊那市内に残る。ま