九州電力の原発6基のうち、玄海原発2、3号機を含む3基が停止したまま夏の電力需要期を迎えた。一時は電力不足が懸念されたが、日々の需給状況を知らせる九電の「電気予報」は、使用率92%以下の「比較的余裕」が1カ月続いている。節電効果なのか、電力需給の実情を追った。 電気予報は「比較的余裕」のほか、93~97%の「やや厳しい」、97%超の「厳しい」の3段階評価で、これまでは前日夕方の予報で85~92%の範囲で動いている。初回の7月5日分は最大需要1340万キロワットで利用率91%。1カ月後の8月5日分は1530万キロワットで89%。大幅な需要増にもかかわらず、利用率が上がらないのは母数の「最大供給力」が増加しているためだ。 電気は蓄えられず、需要に合わせて供給する。電力会社は年、月、週間、前日と需要想定の精度を上げていく。九電の能見和司系統運用部長は、電気予報の最大供給力を「当日に確実に見込める