2022年9月4日のブックマーク (1件)

  • 苦しみは天から降る光のせい 〜「くるまの娘」宇佐見りん - ことばを食する

    話題作「推し、燃ゆ」で芥川賞を取った宇佐見りんさん。受賞後の第一作が「くるまの娘」(河出書房新社)です。 書店に平積みされ、帯にある出版社の<推し>がすごい。まず「慟哭必至の最高傑作」と目に飛び込んでくる。山田詠美さん、中村文則さんの推薦文も「熱をおびた言葉の重なりから人間の悲哀がにじみ出る」などベタ褒めです。 この手の推薦文は狭い業界内のムラ社会の、しかも好意的な同業者による評価ですから、一般読者はあまり真に受けない方がいいかな。当然のことながら、大切なのは書き手側ではなく、受け手側(読者)の評価です。 こう書き出すと、「くるまの娘」を否定的にとらえていると思われそうですが、その意図はありません。宇佐美さんの個性がくっきり立ち上がった、いい作品だと思います。「推し、燃ゆ」がピッチャー返しのクリーンヒットだったとすれば、「くるまの娘」は方向を変えてレフト前に抜いていったシングルヒットです。

    苦しみは天から降る光のせい 〜「くるまの娘」宇佐見りん - ことばを食する
    hiro0706chang
    hiro0706chang 2022/09/04
    気になっている作品です。近々読んでみたいと思います。