最悪のビジネス修羅場で正気を保つため――ノートに思いを書け:樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」 自分が担当している仕事が悪い方に転んで、修羅場の状態となった場合、あまりに辛く、笑い飛ばせるような体験記はとても簡単に書けるものではない。ではどうするか――。 恐ろしく長い期間(例えば1年半ほど)、絶対の自信を持って進めてきた大型案件なのに、突然風向きが変わっておかしくなった。本社も日本のメーカーも確注(絶対に注文が取れると筆者が言い切った)案件には、担当部の期待も大きかった。その大型が中型案件に格下げとなりそうと聞いて慌てていたら、今度は中型案件どころか案件がキャンセルになって霧消してしまいそうだと言われだした。 もうこれはどうすればよいのだと混乱してしまったものである。穴があったら入って数カ月冬眠してこもりたいと思ったほどだ。海外に駐在している時に、こんな修羅場に何度か遭遇してしまった。