野田佳彦首相が13日に行った内閣改造・民主党役員人事の目玉は、岡田克也前幹事長の副総理起用だ。菅前政権当時の昨年6月に税と社会保障の一体改革案取りまとめに尽力し、首相の信頼も厚い岡田氏の起用で、消費増税法案の通常国会提出を強力に推進する狙いがある。ただ野党側は、参院で問責決議が可決された一川保夫防衛相と山岡賢次国家公安委員長の交代を受け「任命責任を覆い隠すための改造」(石原伸晃自民党幹事長)と酷評。小沢グループに属する田中直紀氏の防衛相起用など、党内融和に腐心した人事でもあり、政権の態勢強化につながったとは言い難い。【高塚保、念佛明奈】 【写真特集】野田改造内閣の顔ぶれ 首相は岡田氏に、一体改革に加え、公務員制度改革など行政改革も担当させる。消費増税の前提として、行政改革は不可欠という認識からだ。岡田氏は菅政権当時、幹事長として自民、公明両党と民主党マニフェスト見直しなどの3党合意をま