鉄道ファンや駅員らに見送られ出発する300系新幹線(16日午前10時52分、JR新大阪駅で)=笹井利恵子撮影 東海道・山陽新幹線の初代「のぞみ」として活躍した「300系」が16日、最終運転を行い、20年の歴史に幕を下ろした。 東京駅や沿線では、最後の雄姿をカメラに収めようとファンが詰めかけ、別れを惜しんだ。 午前10時47分、東京駅からのラストランとなる新大阪行き「のぞみ329号」が出発、鉄道ファンらが拍手で見送った。愛知県小牧市の会社員竹中英雄さん(57)は、鉄道仲間である孫の凛紅君(6)と新大阪まで乗車。「300系は最もよく乗った新幹線なので引退はさみしい。きょうはラストランの雰囲気を存分に味わいたい」と話していた。 300系は、1992年3月にデビュー。時速270キロ・メートルの最高速度を初めて実現し、東京―新大阪間を2時間半で結んだ。車両の軽量化に取り組んだ日本車両の伊藤順一・鉄道