今年1月、デラウェア州を拠点とするアメリカの銀行をチャイナマネーが買収した、というショッキングなニュースが駆け巡った。浙江省・温州出身の林春平(リン・チュンピン、41)率いる中国春平集団が、破たんした米アトランティック銀行を6000万ドルで買収し、USA・ニューHSBCフェデレーション・コンソーシアムと改名したというのだ。 チャイニーズ・ドリームを象徴するような買収話に中国メディアは熱狂し、林のキャリアを「伝説的」と絶賛。林は中国政界の中枢う機関である中国人民政治協商会議(CPPCC)の委員にも任命された。 ところが、この話にはとんだオチがあった。アトランティック銀行は架空の存在で、買収話はすべて大ボラだったのだ。 嘘が発覚したのは、事実確認をしようとした中国メディアがアトランティック銀行が存在しないことと、林が新銀行を登記していないことを指摘したため。話に信ぴょう性をもたせるため、林はア
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