ロシアが北極圏で計画する液化天然ガス(LNG)プロジェクトに、三菱商事と三井物産、独立行政法人、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の3者が出資を検討していることが30日、明らかになった。6月上旬にもロシア側と基本合意する見通し。実現すれば北極海を船で結ぶ北極海ルートで、権益先から日本がLNGを調達する初のケースとなる。官民挙げてロシアの資源開発を支援するとともに、権益を確保しエネルギー資源の調達先の多角化を図る。 プロジェクトはロシアの民間ガス最大手ノバテクが、北極圏のヤマル半島付近で計画する「アークティック(北極)LNG2」。2023年に稼働予定で、総事業費は3兆~4兆円規模。ノバテクが6割を出資し、残り4割は外国企業に出資を募っていた。今年に入り中国の石油関連企業2社が1割ずつ、フランスの石油大手トタルが1割を出資することが決定。残り1割の権益を巡り、日本の商社やサウジアラ