県警の捜査で精神的苦痛を受け、PTSDに苦しんだという柳原さん(写真右)。弁護団は「一部勝訴と言える」としたものの、国への請求が棄却されたことから「判決文を精査したい」と話している。(写真は第1回口頭弁論後の記者会見の模様/Youtubeより) 富山県氷見市で2002年に起きた2件の強姦・同未遂事件で、誤って犯人とされて服役した男性が、不当な捜査や取り調べがあったなどとして、国、富山県などに約1億400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、富山地裁は警察の捜査に違法性があったとして、県に約1966万円を支払うよう命じた。県側は控訴しない方針。冤罪で再審無罪が確定した事件でも賠償が行われるのは珍しく、画期的な判決といえる。ただ、判決では国への請求は退けており、警察の捜査をチェックすべき検察に対して甘い判断となった。 ●冤罪賠償の高いハードル この事件では、タクシー運転手だった柳原浩さんが逮捕さ
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