十津川警部(高橋英樹)は、妻・直子(浅野ゆう子)の誕生日と20回目の結婚記念日を祝うため、休暇を取って夫婦で北海道を訪れていた。そこで、同じく妻の誕生日と結婚記念日を祝うために旅行に来ていたカップルと知り合う。気鋭の建築デザイナー・大山茂(山口馬木也)とアキ(藤谷美紀)の若い夫妻だ。彼らは十津川たちと同じく、札幌から函館、小樽をめぐり、最終日はまた札幌に戻って“寝台特急カシオペア”に乗って帰京するという。意気投合した2組の夫婦は翌日、函館を共に観光することに。 ところが、函館の街で3人と別れ、ひとり史跡を見物しようと歩きはじめた十津川の耳に、観光客の悲鳴が届く。駆けつけると、中年男性が首から血を流して死んでいた。直後、十津川は野次馬の中に、かつて逮捕した結婚詐欺師・別所透(大浦龍宇一)を見かける。別所は7年前、だました相手を絞殺。服役して8カ月前に出所したばかりだったが、もう新たな交際相手