ここまで情報にあふれており、先行企業の多様な事例が存在するのにもかかわらず、なぜ実感できる改革を達成できないのか。もちろん働き方改革といった全社をあげた取り組みにおいては、経営陣のコミットが重要な要素であることは間違いありません。今回は、そういった経営的視点からではなく、現場レベルでどのような思考が改革の妨げになっているのか。ここについて掘り下げていきたいと思います。 私は、以下のような心理が作用しているように感じています。 日本の働き方改革の推進を妨げる3つの心理 1戦意喪失:問題が大きすぎて初めからあきらめている 働き方を変えようにも、働く環境や人事制度を変える動きなんてどうせ取れない。組織が大きくなればなるほど、そうしたあきらめの気持ちが改革の機運を妨げるものです。上述の通り働き方改革の実現には経営トップのコミットが必要になるわけですが、現場で働く担当者にとっては、そのトップまでの階