アウトソーシングが当たり前のはずの米国には、有能なCIOの下に膨大な技術者を抱える強力なIT部門を抱える企業が結構ある。付加価値の低い単純な業務システムはパッケージ導入で済ませるが、戦略的なシステムは自前で作っている。だから、欧米ではシステム・インテグレーションというビジネスは大きく育たなかった。一見当たり前のことのようだが、これって不思議だったんだよね・・・。 何年かに一度の基幹系システムの再構築プロジェクトが終わったとしよう。戦略的に重要なシステムの開発プロジェクトはそうそうあるものではないから、彼らの仕事もなくなってしまう。では、どうして強力なIT部門が維持できるのか。大規模なシステム開発が終了して、IT部門の仕事の中心が運用ベースになれば、開発主体のIT部門は一気に弱体化してしまう。 日本のユーザー企業の場合、これでIT部門が衰退した。以前書いたことだが、15年、20年前なら日本企