日本の自家用車黎明期から1990年代初頭まで、名車と呼ばれるに相応しい走りとスタイリングを誇る乗用車を生産してきたいすゞ。そんないすゞの生産車で真っ先に思い浮かべる車種はと聞かれたら、117クーペやベレットが1番に頭に浮かぶ方が多いのではなかろうか? 特に117クーペはその流麗なスタイリングの良さが評価されたモデルであり、そのボディをデザインしたのは多くの名車のデザインを手掛けたことで知られる、ジョルジェット・ジウジアーロ氏。そんなジウジアーロ氏といすゞの関係は117クーペだけにとどまらず、後にもいくつかの名車を誕生させている。 1980年代はカーデザイン的に空力を強く意識し始めた時代。そして、ジウジアーロといすゞがその潮流の最先端を思わせるスタイリングを具現化したのが117クーペの後継モデルとして登場したピアッツァだ。その頃から一般化した空気抵抗係数(CD値)は0.36と、見た目通り、当