前編:日本語と台湾原住民のタイヤル語が混じった言語、宜蘭クレオールが話されるトビウオの街、東澳へ - 今夜はいやほい ここまでのあらすじ 日本語と台湾原住民族のタイヤル語混じった宜蘭クレオールという言語を聞きに、台湾の東澳という町にやってきたところ、祭りに迷い込み、そこで出会ったタイヤルのおっちゃんに車に乗せられ、”村長”と呼ばれる人物に会うことになったのであった。 タイヤルの村長にうながされて僕たちは席に着いた。古びた小屋は比較的居心地のよい空間であった。 「いきなりすみません、ビールいただきます」と僕があいさつすると、村長は「食べて食べて」と言って、料理を差し向けてくれた。村長も少しだけ日本語がわかるようだった。 醤油ベースのヤギ肉の炒め物と、イカとパプリカのバター炒めのようなものだった。どちらも抜群に美味しく、特にヤギ肉は柔らかく臭みもない。しかし、噛むと滋味深い味わいがある。白米を