ベートーベン自筆の楽譜など約2万点の貴重な音楽関連資料のコレクション「南葵(なんき)音楽文庫」が、現在の所有者の読売日本交響楽団(東京都)から県に寄託された。特に貴重な資料約100点は県立博物館(和歌山市吹上1)で一般公開し、他の資料は今後3年ほどかけて整理したうえで、県立図書館(同市西高松1)で閲覧できるようにする。 同文庫は、紀州徳川家の16代当主、徳川頼貞(1892~1954)が、英国の音楽研究家の蔵書を購入するなど私財を投じて収集したコレクション。ベートーベンのほか、リストやロッシーニなど著名な作曲家の自筆楽譜や、西洋では最初期の1500年ごろのものとされる印刷書籍などが含まれる。