夫は、高学年になってベンチにいることが増えた娘に対し「先発で出られないならサッカーをやめろ」となじった。なかなか試合に出られないわが子に苛立つようだ。練習や試合を見に行っては帰宅した娘に「もっと走れよ」と説教三昧。「自主練しろ」「朝練やったのか?」と厳しく迫り、「試合に出られないならやめろ」と言い放つ。 「練習や試合の前夜になると眠れないと泣いて訴えます。このままでは娘が壊れてしまう」 「プロを目指さないなら高い金を出す意味がない」 彼女の話を聴きながら、これはデジャブかと思った。 少年スポーツの現場を十数年取材するなかで、3年ほど前に似た状況の母親を取材したからだ。彼女もサッカークラブでプレーする中学生の息子への父親の対応に手を焼いていた。母親は「もともと男の子は厳しく育てるものだという人でしたが、ことサッカーになると特に攻撃的になる」と困り果てていた。 父親は「プロを目指さないならやる
![「試合に出られないならやめろ!」スポーツ界でも“毒親”たちの“虐待”が…重圧で「眠れない」と泣く子どもも(島沢優子)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/dd2c3b898114e05097c8f455a9e63e924376c902/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2Ff%2F-%2Fimg_ff40c1ac8bd9889fbc8894079d95d473209501.jpg)